サービス提供者は,自身が提供する毎に支払いを受け金銭に交換する枠組みからも自由になりつつある.等価交換は社会的関係を負債の残らない形で一回限りで終えてしまう枠組みであり,サービスという関係性の領域においては必然的なものではない.サービスの価値と支払いの関係を創造的に多様化する仕組みを考える余地がある.SNSでレシピを公開しても直接的な収入にはならないが,それはサービスの多様な接点のひとつとして価値につながっていく.前売り券を発行すること,クラウドファンディングで返礼として将来の飲食券を発行することも,興味深いひとつの試みである.また,様々な店が医療機関に弁当を無償で提供している.それぞれの経営が苦しい時に,自分も参加して何か貢献したいという方が多いという.これらはサービスの価値とは無関係ではない…