Destructured
Yutaka Yamauchi

June 2019

トランスローカル

シンク・アンド・ドゥタンクRe:publicからMOMENTという雑誌の創刊号が届いた。最初話しを聞いたとき、なぜ今雑誌を出すのか、そのことの意味がわからなかった。雑誌という媒体はもはや意味のない古臭いものではないか。

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この雑誌は「トランスローカル」という概念でまとめられている。そして、創刊号の特集はエイブルシティ。バルセロナ、阿蘇、アムステルダム、奈良などの取り組みが取り上げられている。それぞれの事例は… Read More…

EGOS Workshop in Kyoto

今年12月13-15日に京都大学でEGOS and Organization Studies Workshopを行います。発表申込は6月30日締切です(1,000ワード以内)。正式にはウェブページCFPなどで説明していますが、個人的な思いを書いておきたいと思います。

EGOS (European Group for Organizational Studies)は2,500人以上の会員がいる組織研究の学会組織です。経営学ではAcademy of Managementという巨大な学会組織がありますが、EGOSは組織研究に特化し、ヨーロッパを中心とながらグローバルな会員を抱える、存在感の大きなコミュニティです。毎年7月の年次大会(Colloquium)には、日本の研究者もそれなりの数参加しています。今回はEGOSとそのジャーナルであるOrganization Studiesの名前をつけたワークショップを、京大で日本のコミュニティ向けにやるということです。

私のように主流派ではない研究をしていて、むしろ主流派に批判的な場合、米国中心のトップジャーナルというのを狙うのには限界があります。例えば、エスノメソドロジーをやっていて組織論で論文を出していきたいと考えている研究者は一定数いますが、方法論的な特異性から組織論で出せるジャーナルは限られてしまいます。具体的には、Organization StudiesとJournal of Management Studiesが我々の中でのトップジャーナルです。米国系のジャーナルは、何かの特集でうまく入り込まない限り、レビュアーが見当違いなことを言い始めて終ってしまいます(エスノグラフィだと勘違いしているレビュアーが最もたちが悪いです)。エスノメソドロジーに限らず、そういう非主流派の領域でやっている研究者は同様のジレンマをかかえていると思います。

しかしながら、2016年にサバティカルを取ってヨーロッパに滞在してわかったのは…
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